物理のための微分形式練習(1-3)ゲージ場おぼえがき(3)
まだ覚書は続きます。
ときに、この文章初めは教科書のつもりで書いてたのがベースなんで、文末が「である調」のところが多くあります。
全部直すのは面倒なんで、気が向いたところだけ直している感じです。
さてここまで我々はゲージ場のテンソルを得たわけでふ。これを用いてゲージ場の従う方程式を求めていきたいんです。
話しの流れを確認すると、今我々が取り組んでいるのは電磁気学の一般化です。
つまり本節で最終的に導き出されるゲージ場の運動方程式は特殊な条件において電磁気学の方程式、Maxwell方程式になるはずですね。
しかし実際は半分正解半分外れといったところで、この一般化と特殊化の目的は本節だけでは完結しません。残念でした。
ゲージ場の方程式(一般論)
物理におけるあらゆる方程式はラグランジアンと呼ばれる式を微分することで求めることができます。
一般にこの手続きで求められた方程式はオイラー・ラグランジュ方程式と言われるもので、Maxwell方程式も電磁気学のラグランジアンから求まるオイラー・ラグランジュ方程式といえます。
Maxwell方程式を与えるラグランジアンには場のテンソル が含まれるので、我々はこの場のテンソルを微分していく必要があります。
本稿ではすこし後に電磁気のラグランジアンを構築し、Maxwell方程式を求めますが、本ブログの趣旨ではまずゲージ場一般論、そこから特殊な電磁場の場合を扱いたいので、ひとまずゲージ場一般論のラグランジアンを与えてしまいましょう。
そのラグランジアンを手続き通り微分すればゲージ場一般論の方程式が得られるのですが、このラグランジアンからいきなりやると見通しがあまり良くないので、まず場のテンソルが偏微分でどのようになるか、先に見ておきましょう。
です。ここではゲージ場の内部的な添字の上げ下げをするテンソルです。ゲージ群をどのように表すかによってこのテンソルがどのような値になるかが変わります。ふつうはになるように定義を行う事が多いようです。
さて、やりましょうか。ちょっと覚悟が要ります。
で微分すると、
最後三つの等号ではダミー添え字の変更により項をまとめています。
次にで微分すると、
よってラグランジュ方程式は、
です。
また、ソース項
がある場合、この項のラグランジアンへの寄与は
ですから、ソース項を含むラグランジュ方程式は
となります。
例えば0成分は
例えば1成分は
よって、
のようなものになってます。
電磁場の場合
の正体に注意しながら代入していきます。
電磁場はベクトルポテンシャルに内部添字がないため、交換関係は可換です。すなわち、構造定数がなので、0成分は、
1成分は、
よって、成分をまとめると、
このようにMaxwell方程式のうち、二本がラグランジアンから導かれます。
最初に言ったようにこれでは二つ足りません。残った二つの方程式は次節で見るBianchi恒等式より得られるんです。
なので次回はまず一般の場合についてBianchi恒等式を見ていくことにしましょう。
と思ったんですけど、はてなで既存のTexを移植するのはむっずかしいですね。
このために三時間ぐらいあーでもないこーでもないとやっているのがだんだん馬鹿らしくなってきました。それにレンダリングできたところで対して数式表示もきれいじゃないし(PDFのほうがきれいに書けている気がする)、わざわざブログで書く意味ないかなぁと思ってます。
なんでストレスフルになってまで記法を合わせなきゃいけないんだろう……とねぇ、ブログとして致命的ですねこりゃ。重いし。
ちょっとどうゆうやり方にするか考えます。今のところ、講義ノートのおままごと要約だけ書いてあとはGoogle経由でDLしてねって感じですかね。